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2010年9月 9日 (木)

日銀総裁「追加措置の構え」

[東京 8日 ロイター] 衆院は8日午前、財務金融委員会を開き、円高・株安を含めた最近の経済情勢について一般質疑を行った。答弁した野田佳彦財務相は、足もとの円高に「強い懸念を持っている」と述べるとともに、為替介入を含めて「必要な時には断固たる措置をとる」と市場を強くけん制。

 白川方明日銀総裁も日本経済の下振れリスクに注意する必要があるとし、「下振れリスクが顕在化すれば、追加措置の構えだ」と追加金融緩和に言及した。もっとも、こうした一連の発言に対する市場の反応は限定的で、ドル/円は15年ぶりの水準となる83円前半まで円高が進行している。

 <財務相が為替に強い懸念、「円高の定着傾向強まる」>

 委員会では野党の質問者から、最近の円高・株安をめぐる政府・日銀の対応について「危機意識が不足している」「対策が小出しで遅い」などの批判が相次いだ。

 これに対して野田財務相は、円高が日本経済に与える影響について「円高進行とその定着傾向が強まっている。為替の問題や海外経済の下振れを含め、景気の下振れリスクは間違いなくある」と指摘。具体的には、「輸出産業を中心に深刻な影響が出てくる。下請け企業や雇用にも影響し、産業空洞化にもつながりかねない」とし、「強い懸念を持っている」と懸念を表明した。

 足もとの為替動向については「明らかに足もとの為替は一方向に偏っている。重大な関心を持って注視すると同時に、必要な時に断固たる措置をとる」と市場をけん制。その上で、協調介入が難しいなか、円高阻止に向けて日本だけの単独介入に踏み切るべき、との指摘に対し、「必要な時に断固たる措置を取るというなかには、当然、介入も含んでいる」と為替市場介入に言及。さらに「(介入の)やり方を含めて頭の中に入れながら、断固たる措置をとっていく」と踏み込んだ。

 介入のタイミングについて、午前の経済産業委員会に出席した大串博志財務政務官は「為替介入は政策ツールの一つだ。発揮する時には、効果のあるものでなければならない」と効果的なタイミングを模索していることを示唆。「必要な時に適切な対応を断固としてとれる準備をしつつ、本当にやる時にはやる」と強調した。

 <日銀総裁が景気下振れリスクを注視、「追加措置は緩和浸透に貢献」>

 一方、白川日銀総裁は、日本経済の先行きについて「下振れリスクをより注意する局面にある」と警戒感を示し、「下振れリスクが顕在化すれば、追加措置の構えだ」と追加金融緩和の可能性に言及した。ただ、具体的な緩和策に関しては「さまざまな政策の選択肢を考えており、効果と副作用を考え、もっとも適切なタイミングで選択するのが大事」と述べるにとどめ、2001─06年に採用した量的緩和政策については「金融システム安定に意味があった」としながら、「経済活動刺激や物価上昇率を上げていく効果は限定的だった」と総括した。

 日銀が30日の臨時金融政策決定会合で打ち出した固定金利オペ拡充による追加緩和措置については「3、6カ月などターム物金利が幾分弱含むなど金融緩和のさらなる浸透に貢献している」と効果を指摘した。

 もっとも、こうした当局要人の円高けん制に対する市場の反応は限定的で、その後のドル/円は一段と円高が進行。15年ぶりの円高水準となる1ドル=83円前半での取引となっている。市場には日本の当局による円売り介入に対する警戒感が根強いものの、円高基調という大きな流れに変化は見られていない。

 (ロイターニュース 伊藤純夫記者 吉川裕子記者 竹本能文記者)

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(MSNマネー、http://money.jp.msn.com/banking/news/newsarticle.aspx?ac=JAPAN-171352&cc=03&nt=04

2010年8月24日 (火)

、「職場で作り笑いをしている」

本音だけでなく、建前も大事なのが大人の社会。職場で本音で他人と接している人はどのくらいいるのだろうか。

 アイシェアの調査によると、仕事をしている人に「現在の仕事にやりがいを感じていますか?」と尋ねたところ、「感じている(とても感じている+どちらかというと感じている)」は61.8%と、「感じていない(まったく感じていない+どちらかというと感じていない)」の38.2%を上回った。男女別に見ると、「感じている」の割合は男性(56.7%)より女性(69.7%)の方が高いようだ。

 「職場で笑うときは本気(本心)で笑っていますか?」と聞くと、「本気で笑っている(いつも本気笑い+本気笑いが多い)」が56.7%、「作り笑いをしている(いつも作り笑い+作り笑いが多い)」が36.6%、「笑うことはない」が6.7%だった。仕事にやりがいを感じている人で「本気で笑っている」と答えた人は71.0%だったが、仕事にやりがいを感じていない人では33.6%にとどまった。

 作り笑いをしている人に最近あった職場での作り笑いエピソードを尋ねると、「上司のギャグに作り笑い」「上司の自虐ネタで、まったくその通りだけど作り笑いで否定した」など、上司の笑えない話に作り笑いで答えたというケースが複数挙がった。

 インターネットによる調査で、対象は20〜40代男女471人(男性56.9%、女性43.1%)。調査期間は7月30日から8月4日。【堀内彰宏,Business Media 誠】

(MSNマネー、http://money.jp.msn.com/newsarticle.aspx?ac=IT20100823028&cc=07&nt=00

2010年7月28日 (水)

猛暑“特需”

 猛暑が消費に活気を与えている。家電量販店ではエアコンや扇風機が売れ行きが絶好調で、スーパーでは吸汗機能の優れた下着が人気だ。気温とともに需要も上昇するビールやアイスクリームなどの定番商品に加え、塩あめや梅干しなど意外な商品にも需要は波及している。平均気温が1度上がると、個人消費を1500億円以上押し上げるとの試算もあり、景気回復の追い風となりそうだ。

 ■定番商品は“特需”

 家電量販店のビックカメラでは、関東地方などが梅雨明けした17日以降、猛暑で各店の売り場が大にぎわいだった。「24、25日の両日は全店集計でエアコンが昨年の約3倍という驚異的な売り上げを示した。扇風機も対前年比3割増と売れた」という。

 ビール各社も猛暑を謳歌(おうか)している。アサヒビールは「スーパードライ」が7月中旬から前年同期比2けた増の販売を記録した。

 アサヒでは今年から、ビールをマイナス2度の凍る寸前まで冷やした「エクストラコールド」という飲み方を提案。このビールを提供する東京・銀座の旗艦店では、入店に1時間半から2時間待ちの状況で、26日から営業時間を午後5時開店に1時間前倒しした。

 氷菓も売れている。赤城乳業(埼玉県深谷市)では人気商品のアイス「ガリガリ君」が前年同期比25%増の販売と過去最高を記録。7月中は「前年比で40%増まで増える見込み」だ。

 ■意外な商品も

 意外な人気を見せているのが塩あめだ。イオンでは19日からの1週間で、前年の3倍の売り上げで、「メーカーでも品薄状態」という。汗をかくことで体内から失われる塩分補給に役立てているようで、イトーヨーカ堂では「梅干しも昨年の3割増しで売れている」という。

 生活関連の商品では、汗を吸収して拡散させる機能性下着なども売れ筋になっている。最近のエコ志向とも相まって、水筒として使えるステンレスボトルも好調だ。

 スーパー各社は顔をふく使い捨てシートやジェル入りの枕、制汗剤など暑さをしのぐための商品を店頭に集約して展開し、猛暑需要に対応している。

 ■活気づく旅行業界

 旅行・ホテル業界も暑さを逆手に活気づく。

 ソラーレホテルズアンドリゾーツ(東京)は、宿泊前日の最高気温(気象庁発表)が高いほど割引率が高くなる宿泊プランを売り出した。1日2~3室限定だが、全国4カ所のホテルで最高気温が35度以上になるとダブルやツインの部屋が半額になる。

 特に「チサン・イン熊谷」がある埼玉県熊谷市は平成19年8月に観測史上最高の40・9度を記録。再び記録を出せば6割引で、通常1万3千円のツインルームは5200円になる。

 日本総合研究所の小方尚子主任研究員によると、昭和55年から平成18年までの東京の平均気温と関東地区の世帯消費支出などのデータをもとに夏の気温と個人消費の関係を試算したところ、7~9月期の平均気温が1度上昇すると、全体の個人消費を0・21ポイント押し上げる効果があったという。ざっと1500億円分だ。

 今年は東京の平均気温が7月上旬に2度、中旬には3度も上昇した。今後も猛暑が続けば、今夏の個人消費の押し上げ効果はさらに拡大する可能性もある。

 ただ、スーパーや百貨店では、行きすぎた猛暑に対する警戒感もある。消費者が家から出なくなり、逆に来店客が鈍る恐れがあるためで、関連業界からは「暑さもほどほどに」との声も上がっている。

(MSN産経ニュース、http://sankei.jp.msn.com/economy/business/100726/biz1007262232023-n1.htm

2009年12月11日 (金)

富裕層に人気No.1の秋葉原メイド

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 フェラーリ、ベンツ、BMW…。小ジャレた感じでファンシーなたたずまいの喫茶店とリラクゼーションサロンが入居するビルの前に、よく高級車が横付けされている。もちろん、来店客が足として高級車を運転してくるのだ。

 しかし、ここは東京・港区ではない。意外と言えば失礼にあたるが、ここは同じく東京でも個性的な街・秋葉原。電気店街、はたまた、オタク文化発祥の地として世界にその文化を発信する地だ。この街に、富裕層や経営者、投資家たちが通っているメイド喫茶がある。そのためか、高級車と秋葉原というある種、アンバランスなことが起きている。

 このビルには、メイドリフレ「ミアリラクゼーション」(1階にメイドカフェ)がある。そして、このメイドリフレで働いている投資家メイド・今田なおさん、その人こそが今回「YUCASEE MEDIA」(ゆかしメディア)が取り上げるターゲットだ。今田さんに会うためにフェラーリで通う人もいるほどの「富裕層に人気No.1メイド」に迫ると同時に、秋葉原のメイドさんの視点から日本経済を見ていく。

■競争率300倍の難関を突破

 まず、メイドさんという職業にも面接がある。誰でもなれるというわけではない。今回登場する、今田なおさんは、今の店舗の面接をクリアーして採用されるにいたっている。その競争率が信じられるかどうかはともかく、約300倍にも上るという。ちなみに、今田さんが採用された決め手は「いい意味でアキバっぽさがなく、しかも清潔感とお嬢様っぽさがある」(同店社長)ということだった。

 今田さんは大学を卒業し、東京都内で看護師としても働いていた。その後、別の仕事を探すことになったのだが「人に尽くすようなところが似ている」と抵抗感なく受け入れることができた。それまでは縁がなかった秋葉原に飛び込んだのだが、人間何が向いているかわからないもの。

 メイドになってからは「生きやすくなったというか、人生自体が変わりました。以前は人見知りして、ビクビクするように生きていたんですけど、今は目立ってナンボというふうに性格が変わりましたね」と人生が変わったようだ。先日、初のDVD「BABY」もリリースしたが、確かに目立ってナンボといのは本当のようだ。

 今田さんのお客さんには高所得者、さらには投資家や経営者らが多く、会話はアニメなどではなく自然と投資や経済の話が中心になるそうだ。秋葉原の街角ではどのように、経済は動いているのだろうか。たまには、こうした視点から経済を見てみるのもおもしろいだろう。

 ちなみに「最近は高級車で来店する人の数は減っているようです」という。秋葉原でも経済は日々、新たな動きを見せている。

■経営者>投資家、普通の人>オタク

 今田さんの普段の接客や、その中で交わされている会話を聞くだけでも、少しなりとも経済のことはわかる。例えば、飲食店の経営者に客足のことを直接聞いてみる。不況となると、やはり店や業態、あるいは経営者によって差が出ているのだという。また、企業に勤めるビジネスマンには、休日の過ごし方が変わったり、また仕事の働き方が変わったりする。

 可愛いメイドさんに話を聞かれれば、普段は言いにくいことも抵抗感なく話してしまうから、ある意味で街角経済の専門家でもある。

 接客していて、最近の傾向を「2005、06年くらいまではデイトレードですごく稼いでいた方たちもよくお店には来てくれていました。でも今は、デイトレーダーの方やフェラーリで店に来たりするようなお客さんは減って、経営者さんや有名企業で働く方が多いですね」と話す。

 その言葉を象徴するように、秋葉原の街全体で客層が変わってきたのだという。「オタクと呼ばれていた方は減って、普通の人が多くなったような気がします。例えば、地方から東京の観光に来たような方ですね」と今田さん。

 2008年6月に通行人7人が死亡した「秋葉原通り魔事件」。報道では、この事件をきっかけに人が減ったと伝えられたが、実際には2007年くらいからすでにオタクの人の数は減少。街を訪れる人の数自体が減り、東京観光の一環として秋葉原を訪れる人に代わる過渡期でもあった。この客層の変化こそが、この街全体の経済の変容を如実に物語っている。

■秋葉原はヘビーからライトへ

 「昔も今もニッチ市場が盛んな街が秋葉原なのです。でも今はマニアックなニッチから、ライトなニッチが主流となっています」

 そう話すのは、秋葉原の事情に詳しい会社経営者だ。

 3カ月で新しい店舗を増やしているライト感覚のメイド喫茶のチェーンがあったり、また、マニアの物だった同人誌市場を年商数百億円規模にした流通企業があったりするという。また、メイドさんが接客するジーンズメイトの出店も予定されていたり、皆さんも見たことがあると思うがDJOZMAやレイザーラモンHGなどに仮装する宴会芸グッズは、一発大ヒットを飛ばせば家が一軒建つとも、秋葉原界隈では言われているほどだ。この街にも、確実に新しい時代の波が押し寄せてきている。

 また、今田さんが「個人的に注目していた」という家電量販店ラオックスも中国企業に買収されたが、これは一種の象徴的な出来事でもあった。中国資本や中国製品は、もはや珍しくはなくなり、当たり前にさえなっているからだ。

 前出の経営者は「中国製品が多く入ってきて商品やサービスの価格が下がった上に、お客さんの目も確かになったので、今は高品質、高サービス、低価格の三拍子そろって当たり前の時代になりました。伸びている会社やお店は、みんなそうですね」と話す。また、客層の一般化とも合わせて、どちらかと言えば、量販店の方が客入りは良いそうだ。

 駅を挟んで、客足の良いポジションに家電量販店の二大巨頭、ヤマダ電機、ヨドバシカメラが陣取る。この2店の進出が、この街のライト化を最も象徴している光景かもしれない。

(ゆかしメディア、http://news.nifty.com/cs/economy/economyalldetail/yucasee-20091211-2209/1.htm

2009年11月28日 (土)

日航は本当に必要なのか?

 政府主導で経営再建中の日本航空。深刻な経営不振に直面する中、コスト増の一因とされる社員の待遇や企業年金などの課題が浮き彫りになる一方、国内外の不採算路線の撤退・減便を相次いで打ち出してきた。ただ、利用客減に苦しむ日本の地方空港にとって、日航の撤退は存続の根幹を揺るがす一大事にもなりかねない。「ナショナル・フラッグ・キャリア(国を代表する航空会社)」として不採算路線を背負い続ける日航を「血税」で支える必要性はどの程度あるのか。日航の存在意義を問い直す声が高まっている。

 

日航の〝自負〟

 「このような事態に至った責任を痛感している」

 今月13日に発表された日航の平成21年9月中間連結決算。本業のもうけを示す営業損益が957億円の赤字、最終赤字も1312億円に上ることが明らかになり、西松遥社長は自らの責任問題に言及、再建計画策定後の辞任も示唆した。

 経営再建の成り行きが注目を集める状況で発表された深刻な経営不振。世界的な景気悪化や新型インフルエンザ流行を背景にした旅客減、航空料金の低迷など、さまざまな要因を背景に、改めて厳しい実態が突きつけられた。

 「国民の交通の『足』を守るため、大きな社会的責任があると自覚している」。日航広報は、自社の社会的役割をこう説明する。国内の不採算路線を背負い、公共交通を支えてきたという自負心がにじむ。

 一方で、同社は22年までに、国際線13路線、国内線15路線の計28路線から撤退する方針を明らかにしている。同社は「路線撤退や運休は、断腸の思いで進めている。第一に会社が生き残らなければ、責任を果たせない」と語る。

 今年10月、前原誠司国土交通相直轄の専門家チーム「JAL再生タスクフォース」は国内外45路線の廃止を提案した。しかし、政府方針のぶれや、債権放棄をめぐる銀行団の反発でチームは解散、提案は白紙に戻った。ただ、同規模の“大ナタ”が振るわれる可能性を指摘する声は根強い。

 

「こんなに悪いとは…」

 国内に100カ所近くある地方空港。供給過多の状況で、平均搭乗率30%ほどの赤字路線を抱えるケースも少なくない。

 日航は関連会社を含めると、全国97空港のうち60空港、計158路線に就航している。

 今年1月、日航は福島空港から全面撤退した。福島県の幹部は「経営状態がそこまで悪いと認識していなかった」と語る。「何度も慰留に努めたが、厳しい状況を理解し、非常に残念だが、受け止めざるを得なかった」。昨年7月に突然、撤退を伝えられた衝撃を振り返りながら、幹部は声を落とした。

 21年度の上半期の同空港の利用者は約17万7000人。前年度同期比で40%減と大きく落ち込んだ。減少した約12万人の利用客は、JAL便を利用していた客数にほぼ匹敵する。20年度、空港施設利用料などの収入から、管理費などの支出を差し引いた収支は、単純計算で約3億5000万円の赤字。5年の開港以来、同様の状況が続いているという。

 県は「日航便にも、他の赤字路線を支えられる『東京路線』のようなドル箱はなかった」と認める。

 そんな中、近隣の仙台空港に加え、22年には茨城県に茨城空港が開港する予定だ。

 佐藤雄平・福島県知事は「いかに今の路線を使っていただくか、搭乗率を上げていくかが重要」と強調する。仙台、茨城両空港などとの位置関係に加え、ターゲットに観光客、大都市圏へのビジネスマンを据える空港の方向性などで重なる部分は多く、競争激化の懸念はぬぐえない。

 同県に住む男性(28)は「空港で発展が望めるならうれしい。でも、日航が去って、他もすべて撤退して、最後に何も残らないことだってあり得る。日航には残ってほしかった。空港が取り返しの付かない“負の遺産”になることが一番心配」と語る。

 

経営再建は“足元”から?

 今月25日、日航グループの社員が全国各地で街頭活動を行った。語呂を合わせ、毎月25日を「日航(ニッコー)の日」と位置づけ、都内の駅前などで、通勤客らに旅行キャンペーンなどを伝えるビラを配った。

 今年9月には、西松社長自らが赤い法被を着て街頭に立ち、クリアファイルやパンフレットなどが入った袋を配布。「経営再建を進めていくには、財務体質の強化と社員のモチベーションという両輪が必要」と話した。

 ある社員は、「『半官半民』といわれたままで終わるのを良しとしない声は、社内でも強い。小さなことから汗をかいて、地道に努力しないと、国民の理解は絶対に得られない」と語る。同社広報は「国民から見限られかねないという危機感が社内で膨らんでいる」と説明する。街頭に立った社員には若手も多く、休日や空き時間を利用して、手弁当で参加したという。

 ただ、こうした活動が国民の理解に繋がるかは未知数だ。

 都内に住む主婦(60)は「社員さんがボランティアでどれだけPRしても、企業年金の話とかが目立つと、白けてしまう」と肩をすくめる。神奈川県に住む無職の男性(69)も「私も一般企業で一生懸命働いて、下請け出向もして、65歳でやっと引退できた。国益を守る航空会社が必要だというけど、大所高所で言われてもわからない。政府も体質改善を厳重に『指導』して」と力をこめる。

 

「国民の理解」は得られるか…

 政治評論家の屋山太郎氏は、「30年前から『建て直し』の動きがあったのに、失敗を続けてきた。疑問だらけの経営再建を“国営事業”としてやるなんてとんでもない。郵貯・簡保の議論に続いて、日本を社会主義にするのか。日航はつぶすべきだ」と厳しい。さらに、「高い給与に、企業年金。ナショナル・フラッグ・キャリアとして、事業的に無理な不採算路線にわざわざ飛行機を飛ばしたことも含め、運輸行政も大間違いだった。再建に税金を使うことに、国民の理解が得られるわけがない」と語気を強めた。

 日航再建の動きをめぐっては、「同業他社」からも懸念の声があがっている。

 全日本空輸の伊東信一郎社長は今月10日の定例会見で、日航再建に絡み、「今後の航空行政で、企業間の公正公平な競争を確保してほしい。国際的にオープンスカイ(航空自由化)が進み、競争が激化する環境下で、(日本の航空会社が)いかに生き残るのかという観点を持ってほしい」と政府の“日航びいき”を牽制(けんせい)した。

「膿を出し切るべき」

 「飛行機が飛ばない空白の空港がない形にしたい」。日航支援策の検討をめぐり、前原国交相はこう語っていたが、国が日航に不採算路線の継続を求め続けるのは現実的に難しいだろうとの見方が一般的だ。

 航空評論家の秀島一生氏は、「国を代表する責任を持って、安全な運航を実現する社会的使命を持った交通機関は絶対に必要」と断言する。ただ、日航に30年勤務した経験を踏まえ、「航空利権をめぐる政・官との癒着や、労使の距離感をはじめ、日航の経営悪化には隠され続けてきた問題がある。膿を徹底的に出し切るべきだ」とも語る。

 今月24日、日本航空は政府に対し当面の資金繰り支援を要請し、日本政策投資銀行と融資枠約1千億円の融資契約を結んだと発表。当面の資金繰りにめどがついた。前原国交相は「日航の運航が止まれば利用者や企業の活動に重大な影響が出る」と認定した。

 しかし、経営再建が進まなければ、最終的な負担を国民が背負う可能性も出てくる。それだけに、再生へのかじ取りは慎重、かつ先を見据えた戦略性が求められる。

 

日本の「空」の行く末

 秀島氏は「日航存続の是非を感覚的に考えてはいけない。日本を代表する航空会社をつぶすことが、世界での信頼にどのような影響をもたらすか、真剣に向き合わなければならない」と分析。「安全性や営業力、海外のビジネスマンをバックアップしてきたネットワークや信頼など、日航が培ってきたものは非常に大きい。ナショナル・フラッグ・キャリアの位置づけと、日航の経営問題は切り離して考える必要がある」と指摘する。

(産経ニュース、http://sankei.jp.msn.com/economy/business/091128/biz0911281800008-n1.htm

2009年11月23日 (月)

「龍馬」に託す、株安の夜明け

 22日に「天地人」が最終回を迎えたNHK大河ドラマの視聴率が上がると株価も上昇する-。大和証券SMBC金融証券研究所が、こんな調査結果をまとめた。同研究所では「日本を見つめ直す機会になり、日本株への期待も高まるからでは」と推測している。「天地人」は健闘したものの、前年の「篤姫」よりは視聴率が下がりそう。株価も世界の急回復から大きく出遅れており、市場関係者は「日本の魅力を見直す最高の素材」と、来年の「龍馬伝」に期待している。

                   ◇

 調査は、昭和60年以降の大河ドラマの平均視聴率と年末の日経平均株価の推移を比較。前年と比べた視聴率のアップダウンと、その年の株価の騰落が一致している年が約60%を占めており、調査した吉野貴晶チーフクオンツアナリストは「統計学的な連動性は相当高い」としている。

 連動性は60年以降に高まっていることもわかり、「経済が成熟し人の心理が株価に反映されやすくなったため」と分析した。

 例えば、視聴率が平成16年の「新選組!」、17年の「義経」、18年の「功名が辻」と3年連続でアップすると、株価も上昇。19年に「風林火山」がこけると、株価も下落した。

 ただ、「篤姫」が高視聴率となった昨年は、株価は40%以上も急落。連動性の法則もリーマン・ショックに吹き飛ばされた。

 今年の「天地人」は視聴率が20%を超える日が多いが、「篤姫」を抜くのは難しそう。11月20日現在の株価は昨年末終値から約7%上昇している。

 ただ、欧米市場は20%近く上昇し、中国などの新興国は80%前後も上昇しており、日本だけが取り残されている。

 特に鳩山政権が発足した9月16日に比べると約8%の下落だ。「政策への不信で投資家は日本株にそっぽを向いている」(大手証券)状況で、年間でマイナスに転落しかねない。

 来年の大河は日本の夜明けを開いた「龍馬伝」。市場関係者の注目度も高く、吉野氏は「大河の時間までに帰宅し、翌日の英気を養う余裕のある社会構造が株高につながる」と、視聴を薦めている。
(産経新聞、http://news.nifty.com/cs/headline/detail/sankei-m20091123030/1.htm

2009年11月20日 (金)

「会社を辞めろ」と言われても……泣き寝入りせずに抵抗する方法

 上司から「会社を辞めてくれ」と言われたら、あなたならどうするだろうか? 「仕方がないので会社を辞める」人も多いだろうが、「泣き寝入りをしたくない」という人もいるのでは。そこでリストラに関する取材を続けてきた筆者が、会社に抵抗する方法を紹介する。

 「なぜ、リストラがこんなにスムーズに進んでいるのでしょう?」

 先日、出版社の週刊誌編集部から取材を受けたものの、私はすぐに言葉が出てこなかった。確かに、ここ数カ月の間にも大きなリストラがいくつも行われている。

 報道によると、経営再建中のパイオニアでは、1300人の早期退職の募集に1204人が応募し、9月末で退職した。三洋電機は、希望退職者の募集に800人を超える社員が応募したという。また消費者金融大手アイフルは、グループで約2000人の希望退職を募集し、正社員を2010年2月末までに半減させると発表している。

 これらは、多くの企業で行われているリストラのごく一部である。一部の外食産業や金融機関、小売店の中には、30代の社員を対象にリストラを行っている企業すらある。それでも、大きな話題になっていない。

 ここで問題視されるべきは、ほとんどの人が「NO!」と拒絶の意思を示さないことである。むしろ、「仕方がないか……」とあきらめているようにすら思える。その姿勢が、経営者たちに隙(すき)を与えているのではないだろうか。

 リストラを受けた会社員が納得して会社を離れているのかといえば、実はそうではない。報道によると、解雇などで収入が減り、住宅ローンの返済が難しくなり、その相談に金融機関に現れる人が増えているという。三菱東京UFJ銀行は、その数が毎月500件ほどになる。三井住友銀行、みずほ銀行なども相談を受ける行員を増やしたり、電話相談の窓口を設けたりしている(2009年10月25日、日本経済新聞朝刊)。

 多くの人は、リストラに納得していないことがうかがえる。当然のごとく、生活に困っている。それでも、会社に自らの意思を強くは示さない。おとなしく、耐えることで乗り越えようとしている。

 その考え方や生き方を私は否定しない。もしかすると、会社が願うように、辞表を素直に出すことの方がよいのかもしれない。だが、その選択が得策であるのかどうかを今後の人生を考えた上で冷静に検証することを勧めたい。いま、20〜30代の人も無関係ではいられない。数年後は、我が身であるかもしれないのだ。

●解雇ではなく、退職強要でくる

 仮にあなたが正社員だとして会社の上層部から「辞めろ!」といわれたとする。拒絶の意思を強く示すならば、その対応策を紹介しよう。リストラの取材は13年ほど前からしてきたが、これはベストに近いものと自負している。

 まず、自分の意識を確かなものにすることである。会社はよほどのことがない限り、正社員を解雇にはしない。このことを心得よう。

 解雇には3種類(懲戒解雇、整理解雇、普通解雇)あるが、いずれもが会社からすると、ハードルが高い。裁判や外部の労働組合、労政事務所などの第三者にその社員が解雇の話を持っていくと、会社にとって不利になる。正社員の法的な保護は、会社員が想像する以上に進んでいる。そのあたりは、自信を持っていい。

 ただし、これは従業員数200〜300人以上の会社に限られた話である。小さい会社の場合、ワンマン経営者が労働法に無知ということもあり、強引に解雇にすることがある。だが、その場合も安心してよい。その大多数が不当解雇だ。争えば、不利にはならない。

 会社は、正社員を辞めさせるときに解雇という手段を選ばない。最も多いのが、退職強要である。退職強要とは、本人が「辞めない」という意思を伝えているにも関わらず、会社がそれに反して執拗に「辞めろ」と迫ることだ。

 会社は解雇通知を出すと後々に問題になるので、退職強要をうまくすることで辞表を書かせようとする。この手口は、よく覚えておこう。

●「辞めろ」と言われたら、「私は辞めません」と繰り返す

 一番大切なことは、会社に残りたいのであれば「私は辞めません」と、繰り返し言うこと。意思を表明するのである。法的にも、これは意味がある。「辞めない」と意思を伝えても、会社が退職を迫るならば、それは許されない行為なのだから。退職強要は不当な行為であり、民法の損害賠償の請求対象行為である。

 退職強要は、例えば、管理職や人事部員が社員を個室に呼び出し、「話し合い」と称して、辞表を書くように説得したり、さらには仕事を取り上げりする。要は、イジメである。それでも、「私は辞めません」と言おう。くどいようだが、意思を伝えることが大事なのだ。

 自分が受けている行為は、ノートに記録すること。退職を迫られているやりとりは、ICレコーダーなどに録音するべきである。ポケットに忍ばせておけばよい。会社は、第三者機関から攻撃を受けると、必ず「辞めろ、なんてことは言っていない」と逃げる。逃げ道を防ぐためにも、録音するのである。

 今度は近くにある、コミュニティユニオン(労働組合)に入ることを勧める。連絡先が分からなければ、全国コミュニティ・ユニオン連合会に電話をして確認するのもいいだろう。組合費は、大体、月に1000〜2000円程度になる。

 社内に労働組合があるならば、「不当な行為を受けている」と執行部に伝えておくこと。ただし、さほど頼りにはならない。要は、いきなり社外に持ち出そうとはせずに、社内で相談をしたという事実を作れば、それでいいのだ。後々、争う上で有利な材料となりうる。

●決して泣き寝入りはしない

 今度は、最寄りの都道府県庁の労政事務所に相談に行くことを勧める。インターネット検索で「労政事務所」と入力すると、そのWebサイトが出てくる。ちなみに東京都の場合は労政事務所ではなく、労働相談情報センターという名称になっている。

 労政事務所は労働相談を受けたり、労使間の問題の解決に向けて双方の調停をしたりする役所である。相談員は地方公務員であり、守秘義務は心得ている。その点は、信用していいだろう。

 労政事務所は会社に対し、労働基準監督署のように法的な強制力がない。このことをとって、一部の人は「労政事務所は弱い」という。私は、だからこそ、第1ラウンドとして勧めている。

 この時点では、会社との交渉の場を作ることが大切だ。相手をひきずり出すためにも、労政事務所はベストだ。仮にユニオンならば、会社は警戒し、冷静な話し合いにならない場合がある。

 労政事務所は、会社からするとやっかいな存在であることには変わりがない。経営者は社内で起きたことを外に持ち出されることに、強いアレルギーがある。労働相談情報センターの相談員が、呼び出しの電話を会社にすると、そのうちの9割近くが同センターに現れるという。これは、会社がいかに第三者機関に弱いかを物語っている。

 相談員には、自分がユニオンに入っていることを伝えよう。その際、組合加入を証明するために入会の領収書などを見せるといい。そして、労政事務所の調停がうまくいかないときは、ユニオンから団体交渉を申し入れることも考えられるだろう。相談員は、真剣に話を聞くはずである。労政事務所とユニオンの執行部とはつながりがある。

 その上で、自分が受けている行為を証拠をもとに説明し、自分の意思を伝えること。そこで考えられるのは、主に以下のものだろう。

1.退職強要という事実を会社に認めさせ、それをストップさせ、元のように仕事ができるようにする。その環境を会社が整える。

2.退職強要という事実を会社に認めさせ、その上で退職金と和解金を支払わせて辞める。=条件退職

 上記のどちらを選ぶかは、あなた次第だ。労政事務所の相談員には、会社側にこのようなことを言ってもらおう。実際、多くの相談員はこのように思っている。

 「〇〇さんはユニオンに入っているので、我々労政事務所との調停で決着をつけないと、事態は深刻になりますよ。ユニオンとの全面対決は、避けた方がいい」

 つまり、労政事務所とユニオンをいわば合体させることで、会社に対しての強い圧力にするのである。ベテランの相談員ならば、この意味するものを理解し、会社に上手く交渉してくれるはずだ。仮に調停がうまくいかない場合は、ユニオンから団体交渉を申し入れることも考えられるうるだろう。とはいえ、東京都の労働相談情報センターの解決率は7〜8割なので、ある程度は信用していい。

 ましてや、背後にユニオンが控えていれば、会社も軽い扱いはしないだろう。何とか、労政事務所の段階で決着を図ろうとするに違いない。条件退職の道を選ぶならば、ユニオンの存在をちらつかせることで、和解金が増えるかもしれない。会社は、ユニオンをそのくらい警戒している。

 ただし、前述の1と2のどちらを選んでも、私が取材している限り、その後の人生は必ずしもスムーズではない。しかし、その人たちは自分の意思を会社に示して生きている。そのこと自体、素晴らしいことであり、称賛されていいことだ。

 自分の意思は、会社に伝える。泣き寝入りはしない。その姿勢こそ、いまの時代に大切なものなのではないだろうか。

 女性ユニオン名古屋の執行委員長の坂喜代子さんから、厳しいひと言をいただいた。

 「テレビや新聞が、『大企業が業績悪化によりリストラしなければならなくなった』などとあおったことも、リストラを加速させたと言えるのではないでしょうか」

 さらに、こうも付け加えた。

 「ほとんどの労働者は、闘うすべを知りません。ユニオンにたどり着く人は、ほんの一握りです。企業は、おとなしく辞めない社員に対して、見せしめのような締め付けを強行します。企業に対してどんなときにも、毅然とした態度で臨むことが必要です。“簡単に手出しができないぞ”というオーラを放ちつつ、働くことですね」
(MSNマネー、http://money.jp.msn.com/newsarticle.aspx?ac=IT20091113002&cc=07&nt=25